---------第六集-----------第六段----------接上-----------------------
……いやー、良くわかりますね先生。レントゲンも撮らないし聴診器もあてないし血も抜かないのに、脈と目と舌を見ただけで僕の体の不調を言い当てたり言い当てなかったりするなんて。
いやーまったく。
…………。
あの、これは診察というより占いじゃないですかね??
基本的にこの流れ、旅先でよく会うインチキ予言者の占いとものすごく共通点が感じられるんですが。ドクターが本当に神医で、仮に脈から病気がわかるとしても、だいぶ外れてますがな。まだくすぶっている肺炎に関しては何も言われなかったしな……。胃痛とか腹痛とか腰痛とか不眠症とかたいがいの人に当てはまりそうな症状をとりあえず言ってみるってところが、完全に占いの手口のような気がしますが。
……呀……,医生了解得很清楚呀。不拍X光也不用听诊器也不抽血,只通过脉、眼、舌来诊断,一会儿说中一会儿说不中我的身体症状。
呀……实在是。
…………。
那啥,这玩意与其说是诊察,完全就是占卜啊不是吗??
这个流程,与我在旅行中经常遇见的耍花招的预言者的占卜有非常多的共通点啊。医生要是真的神医,假设他可以通过号脉来得知病状,这也错的太多了点吧。而且关于我那久治不愈的肺炎他什么都没说哪。胃痛呀腹痛呀腰痛呀失眠什么的,都是人常有的病,不管三七二十一先蒙一下,这完全就是占卜的手法呀。
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オレの疑惑の目をよそに、ドクターはあちこちのバケツから漢方薬をスプーンですくい、手にした皿の中でサラサラと混ぜ始めた。一応これらの漢方は、ドクターが息子さんと一緒に裏山で自ら栽培しているらしい。つまり、免許とか認可とかそういうものは一切ないということですな。つまり、これがまさに中国4000年の歴史なのですな。
无视我怀疑的眼神,医生用勺子从四下里的桶中取出中药,放入所持的器皿中“沙拉沙拉”地开始混合。据说这些中药是医生和他儿子一起在山里种的。也就是说,没有任何批准和官方认定吧。也就是说呢,不愧是拥有4000年历史的中国啊。
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皿の中で調合されたというか混ざった粉をドクターはテーブルの上でわら半紙の上にザザーっとあけた。そして、そのままわら半紙を四隅からたたんでお持ち帰り用漢方薬の出来上がりである。これ、やっぱり清潔感が全然ないんだよな……。バケツで保管されていた粉薬をわら半紙で包むというのは衛生上どうかと……食の安全が声高に叫ばれている昨今そのあたりはとても重要なことでして……
医生把调和,哦不混合好的粉末倒到桌上的麦秆纸上面,然后直接把麦秆纸的四个角折起来包成了带回家式的中药药包。这个…一点儿都不干净啊……。 把用桶盛的药粉换做用纸包,这卫生度也……在高呼食品安全的当下,注意卫生是非常重要的事情啊……
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「これを1日3回、お湯で煎じて砂糖と一緒に飲みなさい」
“一天三次,煎好后加入砂糖一起服用。”
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「ありがとうございます。というかこれはなんの薬なんでしょうか。下痢と腰痛両方ともに効くんですか?」
“谢谢。话说请问这是什么药?可以同时治疗拉稀和腰痛吗?”
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「そうだ。両方に効くぞ」
“是哒。两个都可以治。”
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「そもそもドクター、下痢も腰痛も結局は僕の自己申告だったような気がするんですが。そんな患者の言いなりの適当な感じで漢方薬選んじゃって大丈夫なんでしょうか……」
“但是医生,我到底还是觉得拉稀和腰痛是我自己说出来的,听了患者的话,随随便便选些中药这样真的不要紧吗?……”
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「バカモノ! ちゃんとわしがおまえの体を診て判断したのじゃ。言う通りにしなさい」
“你这庸人!我不是好好诊察过你的身体了吗?照我说的做。”
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「いや、でもまだちょっとこれを飲むのは不安で……もしご気分を害されなければ少し待っていただいて……その間に他の病院に行ってセカンドオピニオンを……」
“呃,但是我还是觉得喝这玩意儿有点不放心……如果不冒犯您的话能稍候一段时间吗……我趁着这个时候去别的医院听听二次诊断……”
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「わしが信用できないと言うのかっ!!!」
“你的意思是我不可信吗!!!”
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「はいはいそうくると思いましたよ。新聞や雑誌に登場するお医者さんは『セカンドオピニオンは患者さんの当然の権利です』みたいに言うけどさ、いざ自分の担当のドクターに言い出してみるとやっぱり機嫌が悪くなるんだもん……」
“是的是的,我知道您会这样说的。报纸杂志上的医生都说‘寻求二次诊断是患者的正当权利’,但如果患者向自己的主治医生这样说的话,果然医生都会发火吧……”
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まあでも、神医がそう言うなら信用出来るのかね。なんとなく「中国の山奥で白髪の老人が作った漢方薬!」というと効きそうな気もするし。むしろ不老不死になってもさほど驚かない。だいたい、先ほど聞いてみたところこのドクターはおんとし82歳ということである。その年齢でこれだけ歩き回っているということが、かなりの説得力は持っている。自分で漢方薬飲んで長生きしているんだろうからな。ひょっとしたら既にこの人は不老不死になっているのかもしれない。もしかすると、太平天国の乱あたりにも参加したんじゃないだろうかこのおじいさん。
不过,要是神医那样说的话应该是可以相信的吧。总觉得“中国的深山里的白发老者做的中药!”一听就像是会有药效的样子。毋宁说就算是不老不死的药也不会吃惊。刚才问过得知这位医生高寿82岁,这个年纪仍然能这样走来走去的,也相当有说服力了。医生应该是自己喝中药延年益寿的吧。搞不好这人已经进入不老不死的状态了。若真如此,搞不好这老伯连太平天国之乱都参加过啊。
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でも、これだけじゃちょっとなあ。なんでも、あらゆる病気を治すというふれこみだし……。ちょっとおねだりしてみようかしら。
但是,仅凭这些还是有点那啥。不管怎么说他宣扬什么病症都能治……我要不要死乞白赖地缠他一下试试呢。
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……いやー、良くわかりますね先生。レントゲンも撮らないし聴診器もあてないし血も抜かないのに、脈と目と舌を見ただけで僕の体の不調を言い当てたり言い当てなかったりするなんて。
いやーまったく。
…………。
あの、これは診察というより占いじゃないですかね??
基本的にこの流れ、旅先でよく会うインチキ予言者の占いとものすごく共通点が感じられるんですが。ドクターが本当に神医で、仮に脈から病気がわかるとしても、だいぶ外れてますがな。まだくすぶっている肺炎に関しては何も言われなかったしな……。胃痛とか腹痛とか腰痛とか不眠症とかたいがいの人に当てはまりそうな症状をとりあえず言ってみるってところが、完全に占いの手口のような気がしますが。
……呀……,医生了解得很清楚呀。不拍X光也不用听诊器也不抽血,只通过脉、眼、舌来诊断,一会儿说中一会儿说不中我的身体症状。
呀……实在是。
…………。
那啥,这玩意与其说是诊察,完全就是占卜啊不是吗??
这个流程,与我在旅行中经常遇见的耍花招的预言者的占卜有非常多的共通点啊。医生要是真的神医,假设他可以通过号脉来得知病状,这也错的太多了点吧。而且关于我那久治不愈的肺炎他什么都没说哪。胃痛呀腹痛呀腰痛呀失眠什么的,都是人常有的病,不管三七二十一先蒙一下,这完全就是占卜的手法呀。
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オレの疑惑の目をよそに、ドクターはあちこちのバケツから漢方薬をスプーンですくい、手にした皿の中でサラサラと混ぜ始めた。一応これらの漢方は、ドクターが息子さんと一緒に裏山で自ら栽培しているらしい。つまり、免許とか認可とかそういうものは一切ないということですな。つまり、これがまさに中国4000年の歴史なのですな。
无视我怀疑的眼神,医生用勺子从四下里的桶中取出中药,放入所持的器皿中“沙拉沙拉”地开始混合。据说这些中药是医生和他儿子一起在山里种的。也就是说,没有任何批准和官方认定吧。也就是说呢,不愧是拥有4000年历史的中国啊。
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皿の中で調合されたというか混ざった粉をドクターはテーブルの上でわら半紙の上にザザーっとあけた。そして、そのままわら半紙を四隅からたたんでお持ち帰り用漢方薬の出来上がりである。これ、やっぱり清潔感が全然ないんだよな……。バケツで保管されていた粉薬をわら半紙で包むというのは衛生上どうかと……食の安全が声高に叫ばれている昨今そのあたりはとても重要なことでして……
医生把调和,哦不混合好的粉末倒到桌上的麦秆纸上面,然后直接把麦秆纸的四个角折起来包成了带回家式的中药药包。这个…一点儿都不干净啊……。 把用桶盛的药粉换做用纸包,这卫生度也……在高呼食品安全的当下,注意卫生是非常重要的事情啊……
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「これを1日3回、お湯で煎じて砂糖と一緒に飲みなさい」
“一天三次,煎好后加入砂糖一起服用。”
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「ありがとうございます。というかこれはなんの薬なんでしょうか。下痢と腰痛両方ともに効くんですか?」
“谢谢。话说请问这是什么药?可以同时治疗拉稀和腰痛吗?”
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「そうだ。両方に効くぞ」
“是哒。两个都可以治。”
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「そもそもドクター、下痢も腰痛も結局は僕の自己申告だったような気がするんですが。そんな患者の言いなりの適当な感じで漢方薬選んじゃって大丈夫なんでしょうか……」
“但是医生,我到底还是觉得拉稀和腰痛是我自己说出来的,听了患者的话,随随便便选些中药这样真的不要紧吗?……”
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「バカモノ! ちゃんとわしがおまえの体を診て判断したのじゃ。言う通りにしなさい」
“你这庸人!我不是好好诊察过你的身体了吗?照我说的做。”
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「いや、でもまだちょっとこれを飲むのは不安で……もしご気分を害されなければ少し待っていただいて……その間に他の病院に行ってセカンドオピニオンを……」
“呃,但是我还是觉得喝这玩意儿有点不放心……如果不冒犯您的话能稍候一段时间吗……我趁着这个时候去别的医院听听二次诊断……”
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「わしが信用できないと言うのかっ!!!」
“你的意思是我不可信吗!!!”
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「はいはいそうくると思いましたよ。新聞や雑誌に登場するお医者さんは『セカンドオピニオンは患者さんの当然の権利です』みたいに言うけどさ、いざ自分の担当のドクターに言い出してみるとやっぱり機嫌が悪くなるんだもん……」
“是的是的,我知道您会这样说的。报纸杂志上的医生都说‘寻求二次诊断是患者的正当权利’,但如果患者向自己的主治医生这样说的话,果然医生都会发火吧……”
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まあでも、神医がそう言うなら信用出来るのかね。なんとなく「中国の山奥で白髪の老人が作った漢方薬!」というと効きそうな気もするし。むしろ不老不死になってもさほど驚かない。だいたい、先ほど聞いてみたところこのドクターはおんとし82歳ということである。その年齢でこれだけ歩き回っているということが、かなりの説得力は持っている。自分で漢方薬飲んで長生きしているんだろうからな。ひょっとしたら既にこの人は不老不死になっているのかもしれない。もしかすると、太平天国の乱あたりにも参加したんじゃないだろうかこのおじいさん。
不过,要是神医那样说的话应该是可以相信的吧。总觉得“中国的深山里的白发老者做的中药!”一听就像是会有药效的样子。毋宁说就算是不老不死的药也不会吃惊。刚才问过得知这位医生高寿82岁,这个年纪仍然能这样走来走去的,也相当有说服力了。医生应该是自己喝中药延年益寿的吧。搞不好这人已经进入不老不死的状态了。若真如此,搞不好这老伯连太平天国之乱都参加过啊。
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でも、これだけじゃちょっとなあ。なんでも、あらゆる病気を治すというふれこみだし……。ちょっとおねだりしてみようかしら。
但是,仅凭这些还是有点那啥。不管怎么说他宣扬什么病症都能治……我要不要死乞白赖地缠他一下试试呢。
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